横浜市磯子区の新杉田駅と金沢区の金沢八景駅を結ぶ横浜シーサイドライン。首都圏などの方は「横浜・八景島シーパラダイス」に行く際に乗った事のある方も多いのではないだろうか。
そのシーサイドラインが現在、開業25周年を記念して2015年3月31日までの期間限定でユニークな企画を行っている(2015.4/8追記:好評につき2016年3月まで延長)。
乗客みんなが見るアレに・・
その企画とは、同線の全駅(14駅)の改札・ホームなど計69か所の行先案内表示機でメッセージを流すことができるのだ。
ポイントは個人でも流せる事(企業も可)、そして丸1日流してもらえて1メッセージ2,500円(税込)と破格である事だ。
実際に流してみた!
駅の行先案内表示機に個人でメッセージを出す機会などそうは無く、イメージがつきにくい方もいるかと思うので、鉄道新聞記者が実際に申し込んで流してみたのでレポートしよう。
申し込み用紙の記入
申込書は公式サイト内のお知らせページからダウンロードできる。またシーサイドラインの駅のマガジンラックでも配布している。
ちなみに今回は、記者が以前初めてシーサイドラインに乗った時の気分を川柳にして、出してみることにした。
シーサイドライン本社へ持参
申し込みは、表示希望日の3営業日以上前に「本社へ申込書を持参」という形で受け付けている。記者も、本社へ向かうべくシーサイドラインに乗車。
シーサイドラインは東京・お台場の「ゆりかもめ」などと同じ「新交通システム」。金属車輪ではなくゴムタイヤで走り、普段は運転士がおらず自動運転で走っている。
自動運転時は、運転席の椅子にも座る事が可能。お子様から大人まで人気の席。
まるで海の上を飛んでいるかのよう!
本社のある並木中央駅で下車。
改札を出て右に歩くとすぐに本社に到着!ドキドキ。
本社の目の前にはシーサイドラインの車両基地や、普通の電車は曲がれないような急カーブの線路が見渡せる。
中に入ると、公式キャラクター、キラキラ☆シーたんの姿が
受付にある内線電話で営業課を呼び出そう
キラキラ☆シーたんの右のゲストコーナーに案内された。
申込書を手渡し!
受理されれば料金2,500円(税込)を前払いし、無事申し込みが完了。あとは3営業日以降の、指定した日を待つばかり。
いよいよ当日
そしてメッセージ表示予定日。シーサイドラインに乗ろうと、自動券売機の上をふと見上げると・・・
早速自分の書いたメッセージが流れている!
改札口の上にも・・
そしてもちろんホームにも。
実際に行先案内表示機に自分のメッセージが表示されている様子はとても不思議な気分。
担当者に伺ってみた
無事表示され、嬉しいやら恥ずかしいやら・・そんな気持ちに浸りつつ、今回のユニーク企画について、横浜シーサイドラインの方にも直接お話を伺ってみた。
ご対応頂いたのは車両電気課の梶原さん(写真左)と営業課の篠塚さん(写真右)。
”技術”と”営業”がタッグを組んだ
まず、今回どうしてこのような企画をしたかを伺った。開業25周年を記念し様々な企画を実施してきた中、そのフィナーレ企画としてより多くの方にシーサイドラインを知ってもらい、お客さんにも思い出が残るようにと企画したという。
そして今回の企画は、行先案内表示機など電気設備も扱う技術サイドからの提案だったという。営業サイドは、まさかそのような事ができるとは当初思ってもいなかったといい、提案をもとに両者がタッグを組み、企画・実施に至ったとの事だ。
全駅に流れた、『ありがとう』
今回の企画で、ある個人の方が利用されたという。その方が駅で困っていたところを助けた男性がいたが、何も言わずに去ってしまったという。その男性へどうしてもお礼を伝えたいということで、このメッセージを利用したという。
想いやお礼を伝えよう!
実施期間中はちょうどバレンタイン・ホワイトデーといったイベントに加え、受験・卒業など人が動くシーズンでもある。
意中の相手に想いを伝えるもよし、お世話になった人や先生に「ありがとう」を伝えるもよし、「おめでとう」と祝福するもよし、サプライズビデオをつくるもよし…活用の仕方はアイデア次第で無限大だ。
めったにないこの機会に、ぜひ利用してみてはいかがだろうか。
他にもユニークな企画が
同社では他にも色々な企画を行っている。例えば、シーサイドラインとその沿線企業・施設と共同で企画・開催し、普段は見る事の出来ないバックグラウンドを見学する「プレミアム探検ツアー」を定期的に開催している。
また、現在同社ではシーサイドラインを盛り上げる「キャンペーンガール」も募集している。選考された方は1年間、イベントや販売会、ポスターのモデル等として活躍してもらうという。合格者には5万円の贈呈も。元気のある方、イベントが好きな方、電車が好きな方はぜひ応募してみては!
シーサイドラインの魅力
最後に、改めてシーサイドラインの魅力や、おすすめビューポイントを伺った。
同線は高架が多く、工業地帯や海岸付近を走るため、まるで海の上を飛ぶアトラクションのような感覚で楽しめること、自動運転なので前面の眺めも良いことが魅力だという。
また、おすすめのビューポイントも教わった。
「市大医学部」駅から「八景島」駅へ向かう途中、横は八景島の海に囲まれつつ、真正面には世界文化遺産の富士山が見える区間があるということで、実際帰りにその区間を乗ってみたが、ご覧のとおりの美しい景色であった。
路線名のとおり、眺めの良い海沿いをのんびり走るシーサイドライン。
沿線には横浜・八景島シーパラダイスや、潮干狩り・海水浴などが楽しめる海の公園、アウトレットパークなど遊べる所、散策できる所がたくさんある。ぜひ一度シーサイドラインを訪れてみては!
取材協力:横浜シーサイドライン
・シーサイドラインが「あなたのメッセージ」お伝えします! - 企画の詳細や申込書など
・鉄道新聞の取材がアップされました! - シーサイドライン公式サイトで弊紙取材をご紹介頂きました。
・キラキラ☆シーたん - シーサイドライン公式Facebookページ
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