東武鉄道で約50年ぶりにSL(蒸気機関車)列車が復活します。その名は「大樹(たいじゅ)」。2017年8月のデビューを前に、走る姿を見に行ってきましたのでその様子をレポートします。
「SL大樹」とは?
東武鬼怒川線で2017年8月から運行を開始するSL列車。栃木県の下今市~鬼怒川温泉間(約12.4km)を1日3往復、片道約30分かけて走ります。
蒸気機関車はJR北海道から借り受けたほか、その他の車両や転車台などの設備も国内のさまざまなところから譲り受け、運行が実現しました。
キッズイベントに同行。SL大樹を見てみた!
2017年3月26日に東武鉄道南栗橋車両管区で「SL大樹」撮影会イベントが行われました。
この日、東武鉄道のキッズ向けサイト「ボンボキッズ」春休みイベントとして行われた「SL大樹を知ろう!乗ってみよう!」に同行させて頂きました。
会場に入ると、東武鉄道の新旧の列車が勢ぞろいしているではありませんか!子どもたちも筆者も大はしゃぎ。
そして、SL大樹用の客車も止まっていました。
もとJRの客車「14系」と東武鉄道の新旧列車の顔合わせ。なかなか不思議な感じでした。
今日はSL撮影会イベントですが、SL以外の車両撮影会も行われました。早速会場に入ってみます。
東武鉄道7車種が並びました。まだ正式な営業運転を始めていない最新の車両の姿も。
写真一番右の車両は2017年4月21日にデビューする浅草~日光・鬼怒川・会津方面などを走る新型特急「リバティ」です。
写真左から3番目の赤い車両は東京メトロ日比谷線直通用の新型車両「70000系」です。
東京メトロ日比谷線直通用の新旧車両の並びをパチリ。
撮影を楽しんだ後は、ボンボキッズのイベントでは「SL」について学びます。(下に続く)
車両管区内にある「南栗橋SL検修庫」に移動。SL運行開始に向けてできた建物でまだピカピカです。
検修庫2階の会議室で、テキストや室内のパネルをもとに、SLのしくみやSL大樹についての勉強会が行われました。
「ポッ」と汽笛が鳴りSLは検修庫から移動。試乗会用の客車と連結作業を行っていました。
勉強会の後は、検修庫2階のシャッターが一斉に開き、上から検修庫を眺めることができました。
そして、SL試乗会の会場へ移動します。この日はボンボキッズ参加者および事前応募制で、敷地内を走行するSL列車に試乗することもできました。
会場に到着。思ったよりもしっかりしたホームがあってビックリ。
「SL大樹」とご対面。機関車はJR北海道から借り受けた「C11 207」。蒸気をいっぱい吐いてオーラを振りまいていました。
国内でSL運行を行っている鉄道会社で訓練を受けた機関士が乗務。この姿、カッコイイですね。
それでは乗ってみましょう。
駅長さんらが大勢でお見送り!
試乗用の客車は、もとJR北海道の急行列車「はまなす」で使用されていた客車でした。
車内も当時そのままでした。懐かしい!
荷棚の上には、機関車が輸送されているときの様子などの写真が展示されていました。
いよいよ出発!短い区間ですが、さすがSL運行の鉄道会社で訓練を積まれただけだって非常にスムーズな走りでした。
SL車内から、(東武線と直通運転の)東急田園都市線の車両を眺めるのはとっても違和感がありました(笑)
きょう初めてSLに乗った、という子どもたちも多かったようで、とても楽しめたようです。
試乗会の後は、SL大樹の走る様子を外から撮影してみました。
試乗ホームからだんだんこちらにやってきます。
SL「大樹」が力強い走りで通過!
最後尾の車掌車には駅長さんらが沢山乗って旗を振っていました。
そして折り返しはSLが最後尾、車掌車が先頭となって、戻ってきました。
今日は車両基地内での走行でしたが、本線上で走る姿を見られる日が待ち遠しいです。
「SL大樹」は2017年8月10日にデビュー、2017年度は土休日を中心に98日間運転予定。停車駅は下今市駅・東武ワールドスクウェア駅・鬼怒川温泉駅です。
「SL大樹」の詳しい情報や、このSLプロジェクトの“裏側”などが、同社のSL復活運転プロジェクト公式サイトに掲載されているので要チェックですよ!
関連リンク
東武鉄道SL復活運転プロジェクト公式サイト
東武鉄道キッズサイト TOBU BomBo Kids(と~ぶ ボンボキッズ)