憧れのスイスの観光列車「氷河特急」に乗ってみた

  • 公開 2017.10.06

坂を下る氷河特急


憧れのスイスの観光列車、氷河特急に乗ってきました!


「世界一遅い特急」


氷河特急はそう呼ばれることもあります。
平均時速を考えるとそうかもしれません。



しかし、走行距離約280km、時間にして約8時間の行程の中には想像以上の体験が待っていました。


氷河特急車内での楽しみ


1、見てください この景色!


氷河特急からの眺め


乗車したのは2017年5月末でした。

この日は雨の予報も出ていましたが、気持ちよく晴れてくれました。青い空に険しい山、手前には綺麗な花。

車内からの景色は格別でした!


2、『おかわりはいかが?』


車内ではランチをいただくことができます。


日本ではほとんど無くなってしまった食堂車の連結。ヨーロッパではよく走っています。


氷河特急の車内では、編成中間に繋がっているキッチンから出来立ての食事が運ばれてきます。

食べ終わったころに「おかわりはいかが?」と聞かれましたが、もう既にお腹いっぱいでした。


スイスの地図。赤い線が氷河特急の運行区間です。


乗車したのは地図の赤線の区間です。


氷河特急の始発駅、サンモリッツ


成田空港からチューリッヒ空港の直行便で12時間、チューリッヒ空港からサンモリッツまで3.5時間でした。


サンモリッツ駅。スキーやハイキングで人気の観光地


駅には氷河特急が3本待機


2017年の夏ダイヤでは、一日3往復の氷河特急が走っています。


朝のサンモリッツ湖。ゆっくりとした時間が流れていました


朝の空気感、伝わりますでしょうか?

発車番線にいくと、ちょうど氷河特急が入ってきました。


氷河特急が推進運転(バック運転)で入線


機関車が後ろで客車が先頭の、いわゆる「推進運転」で入ってきました。


早速乗り込みます


8:02、静かにサンモリッツを出発!定刻通りです。


氷河特急 2等車車内


頭上に並んだパノラマ窓が特徴の開放的な車内です。
今回は2等車に乗車しました。

走ること約45分。ベルギューン駅には鉄道ファンにはたまらないポイント、交通博物館が併設されています。


クロコダイルという愛称は、その形がワニに似ているというところから来ているらしい…


屋外には茶色い電気機関車、通称”クロコダイル”が、建物内には鉄道備品や信号システムの解説、鉄道模型ジオラマ等が展示されています。クロコダイルは鉄道ファンの間で人気です。写真の撮り逃しのないよう!


絶景ポイント、ランドヴァッサー橋を渡る


サンモリッツを出発してから1時間弱。氷河特急の注目ポイント、ランドヴァッサー橋を渡ります。

1903年に完成したこの橋(114年以上も前!)は、高さ65m、長さ136mもあります。


ランドヴァッサー橋外観


外から見るとこんな橋です。
すごいところに橋を架けたなぁと驚きます。



車内からの様子です。
長い編成なので、氷河特急から前方に繋がっている車両を見ることができます。



下を見てみました。
かなり下の方に川が流れていました。


切り離し・連結・折り返しイベント


クールでは列車が折り返します。
まず普通列車を切り離し、反対側に機関車を繋ぎます。
切り離しや連結の作業は日本のそれとは全く違います。見てみると面白いです。


クールでは氷河特急(手前)と普通列車(奥)を分割


反対側には新たに機関車を連結


氷河特急は向きを変えて進む



機関車の連結を終えた氷河特急はさっき来た方向へ発車します。


再び機関車の付け替え


クールから約1時間、ディセンティスに到着します。

再び鉄道ファンポイント。運行会社が変わる(レーティッシュ鉄道⇒マッターホルン・ゴッタルド鉄道)ため、機関車を付け替えます。


ここまで牽引してきたレーティッシュ鉄道の「Ge4/4 II」機関車


突然車内に響く振動


ディセンティスを出て最初のトンネル内で、突然車内に


「ドドドン!」


という音が鳴り響きます。
どうやらラックレール区間に入ったようです。

ラックレールとは、レールと車輪の粘着では登れないような坂道を列車が登るためにあるレールです。
横から見るとギザギザになっていて、車軸に付いた歯車と噛み合うことで急な坂を上ることができるようになります。


ラックレールの出入り口。真ん中のレールがラックレール。ここで使われているのはアプト式。



最初は暖かそうな車窓でしたが…



高度を上げていくに従って高い木は減っていき、だんだんと雪が見えてきました。


氷河特急走行区間の標高図(車内で配布されているパンフレットより)


それもそのはず、標高2,000mを超える場所を走っているのですから。


下り坂もラックレール。


時折ラックレールを使いながら、徐々に高度を下げていきます。
最後尾からの景色を見るのもまた楽しいです。


アンデルマットの町


アンデルマットの町が見えてきました!
右下に見える駅がアンデルマット駅です。
ここから撮った写真はよくカレンダーなどに使われています。


終点に向かって山登り


山を登る氷河特急


ブリークを過ぎると、時にラックレールを併用しながら再び登っていきます。


いよいよ終点、ツェルマットに到着


定刻の17:40、終点のツェルマットに到着しました。


ツェルマットに到着。これがディセンティスからここまでの牽引を担当したマッターホルン・ゴッタルド鉄道のHGe4/4 II機関車。


ツェルマットの街。電気自動車が走る


ツェルマットは自然環境保護を目的にガソリン車の立ち入りが出来なくなっていて、写真のような電気で動く車がちょこまかと走っています。

ガソリン車でツェルマットに行きたい場合はツェルマットの手前の駅に車を置き、ここから出ているシャトル列車に乗って遊びに来ることになっています。


氷河特急の旅、楽しかったです。日本からちょっと遠いですが、写真ではお伝えしきれないスイスの雄大さを感じに、皆さんも機会があればぜひ一度乗ってみてください!


※Glacier Expressの日本語訳は「氷河急行」や「氷河特急」と呼ばれますが、ここでは「氷河特急」に統一しています。


記事内に掲載の情報は全て取材・旅行地点のものです。







グレッシャー・エクスプレス(氷河特急)(スイス政府観光局日本語ページ)


記事内の情報は全て掲載時点のものです。

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