2020年11月13日、静岡県三島市にあるJR東海総合研修センターにて新たに導入された東海道新幹線の異常時訓練シミュレータがお披露目されました。
「異常時訓練シミュレータ」って?
同センターではこれまでの車両故障再現(応急処置)のみならず自然災害や列車火災などの異常事態もリアルに再現できるシミュレータを新たに導入。これまで机上での教育・訓練が中心だった『異常事態』も、より実践的な訓練ができるようになりました。
シミュレータは「対話形式訓練シミュレータ」と「自習形式訓練シミュレータ」の2種類があります。
対話形式訓練シミュレータ
講師が指令員役・車掌役となってマンツーマンの対話形式で訓練を実施。講師が運転士の技量に合わせて、異常事態を発生させることが可能です。
自習形式訓練シミュレータ
各自でハンドル類やタッチパネルを操作する自習形式で訓練を実施。運転士自身が訓練メニューを選択し、苦手項目や弱点を補強することが可能となっています。
どうして今回導入した?
今回のシミュレータでは特殊な運転取り扱いのシナリオを計65項目設定。
車両の進化により運転士が実際に故障対応する件数が減少している一方で、昨今の自然災害の激甚化、また車内放火事件などといった事件にも、乗客の安全を最優先に適時適切に判断して対応しなければならないということもあり今回導入したとのことで、東海道新幹線の乗客が安心して利用できるよう、今後も運転士の異常対応能力を高めることに取り組んでゆきたいとのことです。