2021年11月6日、伊豆急行にて夜行列車「スターナイト・エクスプレス21」(主催 日本旅行)が運行されました。その様子を写真を中心にレポートします。
スターナイト・エクスプレス21って?
日本旅行大阪法人営業統括部がが企画・実施するこの日限りの旅行商品で、通常では夜行列車が走ることがない伊豆急行線で看板列車リゾート21が夜行運転。
行程中では、天体望遠鏡を用いた星空鑑賞・過去使用したヘッドマークの展示会なども行います。
夜も遅めの伊東駅にやってきました。
夜10時台の伊東駅に、伊豆急行リゾート21が入ってきました! pic.twitter.com/BwR7iNrOgv
— 鉄道新聞®︎ (@tetsudoshimbun) November 6, 2021
通常は遅くとも夕方までしか走らないリゾート21が、夜の伊東駅に停車しています。このあと、朝8時前まで伊豆急行線内を走ります。
いつもと車内の様子がちょっと違います。
いよいよ乗り込みます。普段のリゾート21車内から雰囲気がガラリと変わってます!車内灯を消して、各号車1灯の非常灯のみ点灯、さらに側壁コンセントを活用した足元灯により、夜行列車らしい雰囲気になっています。
伊豆急夜行列車、スターナイト・エクスプレス21発車! pic.twitter.com/rrjRqcJvQh
— 鉄道新聞®︎ (@tetsudoshimbun) November 6, 2021
定刻に発車した夜行列車は、まず伊豆高原駅に長時間停車します。
伊豆高原駅に到着。ミニ撮影タイムです。
「ザ・ロイヤルエクスプレス」や、リゾート21「黒船電車」の姿も!
同乗取材のお世話をして頂いた、企画担当者の日本旅行 大阪法人営業統括部 企画旅行営業部の山中 章雄氏にお話を聞いてみました。
『秩父鉄道などでも催行し好評の夜行列車企画を、今回はお客様層の裾野を広げる企画として検討しました。首都圏からも近く、リゾート21のような観光客に人気の車両を持つ、伊豆急行に打診してみたところ快く、のって下さりました』とのこと。
同氏によると、『伊豆急行線は夜行を走らせるほどの距離でもないので、どうやって時間を稼ぐかが大変だった』とのことです。
再度乗り込み、伊豆急行線を南下します。
限りなく海に近い駅、片瀬白田(かたせしらた)駅に到着しました。
駅を出て、海岸近くへ。
ここで星空鑑賞の予定でしたが、あいにくの小雨。それでも、夜の波の音を聴きながら、『星』に関する楽しいお話や天体望遠鏡体験ができました。
車内に戻ります。先程お話し頂いた山中章雄氏によれば、『伊豆急の車両には車内を少し暗くする減光機能がなく、各車両1灯のみの非常灯だけでは暗すぎる…ということで、壁コンセントに市販のナイトライトを設置する工夫を思いついたとのことでした。
さて、列車はさらに南下します。
深夜の山間の小駅、稲梓駅に停車中です。もう少しで伊豆急下田です。
深夜の伊豆急下田駅。リゾート21キンメ電車、E257系踊り子、8000系が並びました。
ホームにヘッドマークがズラリ!
伊豆急夜行列車、スターナイト・エクスプレス21の到着に合わせ、深夜の伊豆急下田駅では過去に伊豆急行線で使われた歴代ヘッドマークが展示されました。
駅ホームに登場した天体望遠鏡。肉眼で全く見えないホーム先端にある信号の下の文字がクッキリ読めて、その性能を体感しました。
伊豆急下田駅を発車。
今井浜海岸~伊豆稲取間の海が近いポイントで、通常運行時は難しい駅間停車を実施。非常灯を含め全消灯し海と対岸の明かりの夜景を楽しめました。
この後伊豆高原で折り返し、再度伊豆急下田で折り返し、日の出鑑賞のため片瀬白田駅へ向かいます。それまで、しばし車内で休みます。
だんだん外が明るくなってきました。早朝の片瀬白田駅で約1時間停車します。本当は海岸から日の出を鑑賞…ができれば良かったのですが、あいにくの天気です。
朝8時前、終点の南伊東に到着しました。
ツアーではここからバスに乗り換え、伊東温泉の温泉旅館でバイキング朝食と温泉朝風呂入浴後、解散となりました。
通常では夜行列車が走ることがない伊豆急行線で、夜通しの列車が走った10時間弱でした。