2018年2月19日、東京メトロ東西線の車両基地で普段行われている基地内の業務の様子を見てきましたので写真を中心にレポートします。
東京メトロの車両基地について
同社では、
① 車両を在姿状態で検査・修繕を行う「検車区」
と、
② 車両を分解して部品ごとに検査・修繕を行う「工場」
に分けて車両保守を行っています。
また、車両内外の清掃や広告張替、一部相互直通運転先の車両保守を受託しています。
やってきたのは東京メトロ東西線及び東葉高速鉄道の車両保守を行っている深川検車区・深川工場。
① 深川検車区
このページ【前編】では、①「深川検車区」での業務の様子をお伝えします。
- 車両の内外を人力で清掃する様子
- ピット内の車両に対して消耗品や主要部品の機能確認を行う月検査の様子
- 広告張替業務の様子
を見てみます。
今回業務の様子を見学する車両が入ってきました。
入線する際には可愛い『メリーさんのひつじ』のメロディーが流れていました(その様子は最後部の動画で)。
車両が停止すると、作業員の方々が次々と入ってゆきました。
清掃の様子(車外)
清掃作業がスタートしました。30人弱で1時間で1編成(10両)を清掃するそうです。
てっきり外装清掃はガソリンスタンドにあるような洗浄機のみかと思いきや、ブラシでゴシゴシ、人力でも行っていました。
洗剤は、特注配合だとか。
ちなみに内外装の清掃時は意外にも(!?)”通電状態”で行われていました。夏などは冷房を入れながら作業するそうです。
清掃の様子(車内)
続いて車内の清掃の様子を見に来ました。
当たり前と言えば当たり前ですが、床は清掃中で濡れているので、足元に気を付けながら歩きます。
まずあれっと思ったのが、清掃道具の置き方。皆さんこのようにぶら下げているのです。座席や床に置くと、忘れやすいためこのように目線に入るようにひっかけているとのこと。
壁、ドア、空調吹き出し口、つり革、手すり1本1本まで、何枚も雑巾を変えながらしっかり拭いていたのが印象的でした。
「月検査」の様子
2017年5月に完成したばかりの新ピットの中に潜入します。
3か月を超えない期間ごとに行われる、電車の状態および機能について在姿状態で行う検査「月検査」を見ました。
まず入ると何か違和感が…外は寒かったのに、あったかい! 新ピットは冷暖房完備で作業環境の改善が図られているのです。
レールが少し高い位置にあるのが分かるでしょうか?
ここでは、各機器のボルトが緩んでないか、傷がついていないか、などをチェックします。
普段は中が見えない床下機器の中身が見えて新鮮でした。こんなにギッシリ機器が詰まってるんですね!
「月検査」は、13~14名程度で1日掛けて1編成を検査するとのこと。
広告張り替え作業
今度は、外に出て別の車両の車内に入りました。ここでは2種類の広告張り替え作業を見ました。
窓上広告
まずは窓上広告。結構豪快にビリッ!っと外し、曲げながら押し込むように新しい広告を入れて完了。あまりに一瞬の出来事でポカーンとしてしまいました。
中づり広告
電車内の広告といえば、やはり中づり広告ではないでしょうか。
新しい広告は前日のうちに表裏をホチキスで留めてセットにしておき、古い広告を外すと同時に新しい広告を挟みます。
踏み台を置いて上って1か所(表裏)の広告を差し替えて踏み台を下りるまで6~7秒くらい。あっという間の出来事でした。
最後に【前編(深川検車区の業務)】まとめを動画でどうぞ(約48秒)。
後編(②深川工場)はこちら!
ネジ1本単位まで電車の機器を分解!東京メトロ東西線の車両基地に潜入【後編】(2018/03/01記事)