2019年11月9日、JR中央本線 名古屋~奈良井間を走る臨時列車「中山道トレイン」に乗ってきました。JRではかなりレアな種別「急行」、そして色々お楽しみもあるらしいこの列車…いったいどんな列車!?実際に乗って確かめてきた様子を写真を中心にレポートします。

中山道トレイン
中山道トレインって?
秋の紅葉シーズンに、江戸時代の五街道の一つ「中山道」の宿場町をめぐる観光列車。
車内では珍しい乗車証明書やグッズがもらえたり、駅にも仕掛けがあり、江戸時代の気分で奈良井宿に行くことができます。

中山道トレインのイメージ(JR東海ホームページより)
いざ乗車

名古屋駅にやってきました。

中山道トレイン、今年(2019年)は11月9・10日の運行です。全車指定席の急行列車。
中山道トレインが入ってきた! pic.twitter.com/v7pePUfWeW
— 鉄道新聞®︎ (@tetsudoshimbun) November 8, 2019


今年の車両は特急「ふじかわ」「伊那路」などで使用されている373系です。

中山道トレインの車内はこんな感じ。

一部車端部にはテーブル付ボックスシートもあります。
中山道トレイン、出発!

!!

JR東海社員が江戸の町人に扮して乗車記念品を配布してる…

お客さんもまさかJR東海の社員が扮してるとは思わなかったみたいで、え、そうなの!?とビックリされている方もいました…

乗車記念証が通行手形になってる!

この通行手形が、後で必需品になるとは…

そしてもう一つのプレゼントが『原寸大ヘッドマークシール』これが…とにかく大きい!

今乗っている373系の座席幅くらいあります。

名古屋から木曽路を駆け抜ける中山道トレイン。だんだん車窓ものどかになってきました。

中央本線(木曽路)はダムや水力発電所が多いのでその車窓観察も楽しいですよ。


今度は、中山道トレインの乗務員さんが巡回してきました!
現場の乗務員さんお手製の可愛らしい記念撮影ボードで記念撮影タイム。

さらに乗務員さんオリジナルの記念急行券も頂きました。

こんどは観光協会の方が乗り込み突如車内でジャンケン大会!各車両約10人には木曾の檜の香りのする入浴剤がプレゼントされました。



中山道トレインが山奥に進むにつれて、車窓がどんどん変わってゆくのも楽しみの一つ。紅葉も綺麗!

中山道トレインに地元の中学生が乗り込み、観光案内配布や車内放送の案内イベントも行われました。

絶景ポイント!案内放送があり、速度を落として運転していました。

車掌さんによる終着前の車内放送『皆様が関所を無事通れるよう、お祈り申し上げます』
…!?
終点、奈良井駅に到着!

そして中山道トレインは終点奈良井駅に到着しました。

駅ホームからも美しい黄色の紅葉!

おや、駅にこんな張り紙…

改札口に向かうと…

なんとあ~~れぇ~!!お代官様たちがいるではありませんか!?
JR奈良井駅の関所で捕まってる人も居ましたw(※演出です)#中山道トレイン pic.twitter.com/A2O3RE3INc
— 鉄道新聞®︎ (@tetsudoshimbun) November 9, 2019

“関所”で、先ほど車内で貰った通行手形を見せると『今日は遠いところ大儀であったのう、楽しんでまいれよ!』と渾身の寸劇で通してもらい、本当に江戸時代の気分!

駅の外ではぶどうジュースが販売されていました!

味わいのある奈良井駅舎を一歩出ると…
奈良井宿散策

すぐ奈良井宿です!

すごい…

本当にタイムスリップしたかのような気分です。

吸い込まれるように散策やお蕎麦屋さんに入ってグルメを楽しんだりしました。
企画担当者に聞いてみた!
2013年から毎年紅葉シーズンに運行されている中山道トレイン。企画担当者にも少しお話を伺いました。

JR東海担当者インタビューの様子
中央本線木曽エリアは宿場町をぬうように走る線区。そこで、宿場町/江戸情緒スポットを手軽に楽しめる列車を設定すればお客様・地域の方々にも喜ばれるのではないかという思いで運行スタートし、毎回好評とのことです。

中山道トレインに携わるJR東海の方々
これまで、列車のお楽しみとしては車内のおもてなしがメインでしたが、今年は地元中学生による車内放送やガイド、そして塩尻市観光課・塩尻市観光協会の協力を得て(畳の台と机・座布団などまで用意してもらい)奈良井駅を関所風改札としたことが初の企画で、皆様喜ばれているようでしたとのことでした!

371系「中山道トレイン」(2014年、写真提供:JR東海)
ちなみに中山道トレインは「373系」が主な使用列車ですが、過去には元特急あさぎり車両「371系」や特急しなの用「383系」が使用された年もありました。

383系「中山道トレイン」(2018年、写真提供:JR東海)
次回以降も、より地域を巻き込んでまたイベント・仕掛けを考えたいと思うので楽しみにしてて欲しいとのことでした。
実際乗ってみて、手作りのおもてなしがいっぱい詰まっていた中山道トレイン。今シーズンの運行は終了しましたが、次回運行があればぜひ乗車してみてはいかがでしょうか!
5時間40分飽きない急行「飯田線秘境駅号」に乗ってみた(2019/12/30記事)