2020年8月9日、新潟県の糸魚川(いといがわ)駅で『トワイライトエクスプレス再現車両』が公開開始となりました。初日の今日は式典も開催。その様子を写真を中心にレポートします。
トワイライトエクスプレス再現車両って?
日本の豪華寝台特急の先駆けとして1989年から約26年間、大阪~札幌間を結んできた寝台特急「トワイライトエクスプレス」。
JR西日本から譲り受けた実際の客車備品の一部を活用し、「A寝台(スイート)」と「食堂車」の一部を再現した車両です。
どうして糸魚川に再現車両が登場?
この再現車両は、2016年に大規模火災があった糸魚川を元気にしようと作られたもの。鉄道というコンテンツを使って復興そして駅前を今一度元気にする取り組みです。
トワイライトエクスプレスと糸魚川市
「トワイライトエクスプレス」、特に大阪発札幌行の列車は、列車名でもあるトワイライト=”たそがれ”のひと時、ちょうど夕日の沈む日本海を一望できる時間帯に糸魚川市内を走行。市民にとって憧れの列車でした。
どうやって作られた?
設計企画は、JR西日本の新たな長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」などのデザインも手掛けている、デザイナー川西康之氏。ボディは自分達で造ろうということになり、糸魚川市産スギ材を使用し、地元の大工・職人が製作。
先に六本木に『出張』していた!
この再現車両は、2019年12月から東京・六本木ヒルズで行われていた企画展「特別展 天空ノ鉄道物語」で先行お披露目。但しそれはいわば『出張』で、今日からいよいよ本拠地で公開、本来の役割を果たします。
お披露目
再現車両公開に先立ち、関係者参列のもと記念式典が開催されました。
その後、改めて再現車両の内外装がお披露目されました。
トワイライトエクスプレスの再現車両が糸魚川駅でお披露目! pic.twitter.com/zCSNSJubWE
— 鉄道新聞®︎ (@tetsudoshimbun) August 9, 2020
糸魚川に関する“シャレ”がちりばめられています。実際に見たらぜひ号車札や車号などよ~く見てみてくださいね。
寝台特急トワイライトエクスプレスで使用された制服も展示。
車内の調度品は「ホンモノ」。さらに、方向幕はJR西日本の関連会社に、本物と同じ作り方で作ってもらったとのことです。
車端部は、トワイライトエクスプレスの展望スイートルームのソファ部分が再現されています。
食堂車の再現エリア。車内の調度品は殆ど本物で、寝台特急トワイライトエクスプレスの食堂車「ダイナープレヤデス」の雰囲気そのもの。
日本海の車窓などの映像も映し出され、本当に乗っているかのような気分。
車体幅はほぼ実寸大なものの、デザイナー川西康之氏によれば幅は10センチほど実車より広いとのこと。
また今後年に数回程度、実際に食事が楽しめるイベントも検討中とのことです。
JR西日本から譲り受けたトワイライトエクスプレスの部品のうち、再現車両に載せきれなかったものは別途ショーケースに展示されています。
無料で自由に入ることができる
場所は糸魚川駅直結の情報発信基地「糸魚川ジオステーション ジオパル」。元々本物の「キハ52」(大糸線で活躍していたディーゼルカー)の待合室や、HOゲージ・Nゲージ・プラレールも充実した「ジオラマ鉄道模型ステーション」など鉄道に関するコンテンツが充実。
今回さらに再現車両が加わり、さらに充実したな鉄道スポットになりました。2020年8月10日以降は自由に再現車両を見学することが可能です。