突然ですが奈良県以外に住んでる方に質問!皆さん、奈良に行かれたことはありますか!?
首都圏の方などは『修学旅行で行ったきり…』という方も多いのではないでしょうか。
近年では首都圏~東海エリアでJR東海が「うましうるわし奈良」というキャンペーンをやっていて、CMやポスターを見た事ある!という方もいらっしゃるかと思います。
果たして、奈良は本当に「うましうるわし」なのか!?
ここ2、3年で外国人旅行者も増え、新しいお店も増えてかなり変わりつつあるという奈良。
東京に住んでいながら週1で奈良に通っているというプロ「奈良観光客」ともいうべき(!?)、キャンペーンのご担当者様に最新の奈良を案内していただきました。
実際に1泊2日で仏像鑑賞&うまいもん巡りの旅をして確かめてきましたので、その様子を写真を中心にレポートします。
東海道新幹線で京都駅へ
まずは東海道新幹線で京都駅へ。東京~京都間は「のぞみ」で約2時間15分前後です。
近鉄特急に乗り換えて奈良へ
駅構内が広い京都駅ですが、新幹線・近鉄乗り換えは楽です。「新幹線中央口」という改札を出れば、もう向かいに近鉄の改札が見えます!
あ、せんとくんだ。
京都から近鉄奈良までは35~40分。あっという間に到着です。
駅を出たら、見どころの多くは歩いて回れます。早速、探検スタート!
①「つるや」
駅から徒歩約8分「元林院(がんりいん)」エリア付近へ。ここはかつての芸妓街。古い町屋が並びます。
この辺で今なお稼働中の"お茶屋"はココ1件だけ。
入るのに敷居が高そうに見えますが、お茶屋の中でランチ・ディナーが楽しめるのです(要予約)。
ランチは1,800円より。普段なかなか入れないお店の雰囲気を味わえるのも貴重な体験。運が良ければ舞妓さんの姿も見られるかも!?
②「興福寺」
「つるや」から歩いてすぐ、国宝彫刻の件数が日本一である興福寺へ。
2018年に約300年ぶりに再建した「中金堂」は息をのむ美しさでした。
柱に使える木(太くまっすぐなもの)が国内になく、カメルーンの欅を使用したそうです。
天井の瓦をよく見て見ると、何か筆跡が…!?
このお寺では、好きなメッセージを書き込める瓦寄進を受け付けていて、それが中金堂にも使われているのです。
日本に現存する最も美しい八角円堂と賞賛される、国宝の北円堂(通常非公開)。2019年秋には北円堂と南円堂を同時公開する予定とのことです。
③「ほうせき箱」
興福寺から徒歩6~7分、冬でも行列(整理券制)ができる大人気のかき氷屋に来ました。
かき氷屋とは思えないほどオシャレな店内!ちなみに奈良には氷の神様を祀る「氷室神社」があるほど氷と縁が深いのです。
どれも個性的&美味しそうで迷ってしまいます…
代表社員の平井宗助さんによれば、近年奈良には色々個性豊かなかき氷屋が登場。
そしてハシゴする人が多い(!)ため相乗効果となっているそうです。
かき氷はふわふわで、まったくキーンとしません。店内も暖かく、お茶も頂けるので全然寒くありませんでした。
この「琥珀」は中から濃厚なコーヒーゼリーが出てきて、コーヒー好きの筆者にはたまらない逸品でした。
店内には『カキ氷グッズ』も販売されていて、これが売れているそう!かき氷イヤリングなどがありました。
④「東大寺」
タクシーで少し北に移動し「東大寺」へ。
境内にシカがいっぱいいて、外国人観光客が興味深そうにふれあっています。
有名なのが、南大門にある金剛力士像。口を開けた『阿形(あぎょう)像』と、
口を閉じた『吽形(うんぎょう)像』が向かい合ってます。いわゆる「阿吽(あうん)の呼吸」の阿吽ですね。
南大門のみを見て帰る方も多いそうですが、奈良ツウが教える「イチオシ」で連れて行ってもらったのは国宝「二月堂(にがつどう)」。
高台にどーんと建つ荘厳な建物は圧巻。そして、高台から見下ろす景色がスケール満点。
特に夕方、日の入り頃が最も美しくオススメです。
⑤清酒「春鹿(はるしか)」醸造元
東大寺方面からグッと南に徒歩25分ほど歩いたところにある今西清兵衛(いまにしせいべい)商店へ。
清酒発祥の地でもある奈良で100年以上の歴史をもつ清酒「春鹿(はるしか)」の醸造元です。
醸造元で利き酒グラスを購入(持ち帰り可)すると、5種類の利き酒ができちゃいます。
種類によって香りや辛さが結構違いましたので、それぞれ好みの種類がみつかるのではないでしょうか!?
⑥「TERRACE(テラス)」
いい気分になったところで、夕食の時間…
今西清兵衛商店から歩いてすぐ、。パッと見何屋さんか分かりにくいのですが、のれんをくぐると…
おしゃれなカウンター空間が広がります。奈良食材をふんだんに使った、”和”フレンチコースのお店です。
まずワイングラスに注がれるのは食前酒ではなく「食前出汁」。
旬の料理や地元のお酒でゆったりとしたひと時が味わえました。
⑦「奈良ホテル」
「TERRACE」から徒歩6分、奈良のクラシックホテル「奈良ホテル」に宿泊します。実はJR西日本ホテルズの運営です。
正面玄関を入って見上げる吹き抜け格天井、そして向かいには赤い大階段が優雅に広がります。
「本館」の客室はまさにクラシック。カーペットを歩くとギュッギュと音がして、木床であることを感じさせます。
翌朝の朝食会場は創業以来のメインダイニングルーム「三笠」で頂きました。
茶粥・和食・洋食の3種類から選べますが、洋食のフレンチトーストが特にお気に入りです。
翌日は奈良県の南部エリアへ向かいます。
⑧安倍文殊院(あべもんじゅいん)
JR・近鉄桜井駅からバス12分「安倍文殊院」へやってきました。
学業祈願の絵馬がギッシリ!年明け以降たったの2週間でこの多さだそうです。
一番の見どころは、写真で紹介できないのが残念ですが快慶作の国宝「文殊菩薩像(もんじゅぼさつぞう)」。獅子に乗ったその姿は迫力もさることながら、その周りに4つの像があり、全体でみると「文殊さまが、先導役や連れとともに旅をしている」様子だそうで、その躍動感に圧倒されます。
「文珠池」の上に立つ「金閣浮御堂(きんかくうきみどう)」。7枚つづりの「おさめ札」を買い、七まいり(御堂の周りを7周)し厄災を払うこともできます。
敷地内になんと「古墳」も。西暦645年頃築造され、中にも入れます。左右の石の並べ方が完全対称、天井石はアーチ屋根。1300年前にこんな技術があったことに驚きです。
⑨オーベルジュ・ド・ぷれざんす桜井
桜井駅からタクシーで10分、小高い山の上にあるオーベルジュ(宿泊施設付きレストラン)でランチ。
大きな窓からは絶景が広がります!
奈良の伝統野菜である大和野菜をはじめ、奈良の豊かな風土で育った食材をつかったフランス料理の昼食を頂けます。
ちなみに客室(スイートルーム)のリビングはこんな感じです。バルコニーから大自然が一望できます。
⑩岡寺
最後は、日本最初の厄除け寺といわれる「岡寺」へ。
本堂にまつられている如意輪観音座像は、塑像(そぞう;土でできた仏像)としては日本最大の大きさ。特別に間近から見させて頂きましたが、本当に大きい!
境内には、普段は非公開の重要文化財「古書院」があり、そこから眺める庭も素敵でした。
橿原神宮前駅から近鉄で京都へ
さて、帰りは橿原神宮前(かしはらじんぐうまえ)駅より近鉄特急で京都方面へ。行きより新しい車両でした。
一度大和西大寺でよりみち下車。ここは鉄道好きにはたまらない(?)ものがホームから見えちゃいます。
この迫力満点の平面交差!というかポイント(分岐器)の数!! 特にこちら側は、奈良方面・橿原方面・車両基地方面と別れるため、複雑な交差になっていて、萌えました。
しばらく行きかう電車を眺めて、京都駅へ戻り新幹線で帰路につきました。
確かに奈良は「うましうるわし」だった
そして近年は新しいお店が増え、オシャレなお店も沢山みかけました。また、奈良駅周辺は見どころが固まっているので、歩いていろいろ見て回れるのがいいですね。
また京都ほどの混雑ではないので、お寺もゆったり参拝ができて、散策ものんびりとした雰囲気でできたのが良かったです。
今回まわったのは奈良のまだまだごく一部です。
奈良に行ったことがない・修学旅行以来…という方、ぜひうましうるわしな奈良に足を運んでみてはいかがでしょうか!