2020年8月18日、豪華寝台列車「TWILIGHT EXPRESS 瑞風(トワイライトエクスプレスみずかぜ)」の要部検査に密着してきました。その様子を写真を中心にレポートします。
動画はこちら(1分17秒)
「トワイライトエクスプレス瑞風」って?
JR西日本の豪華寝台列車。10両編成(定員30名程度)で大阪・京都~下関間を山陽周りや山陰周りで走ります。詳細は最下部の関連記事をご覧ください。
3年にわたり準備をしてきた「要部検査」
2017年に運行を開始した「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」は運行開始から3年(落成から4年)を迎え、「瑞風」では初めてとなる車両の要部検査(定期検査)を行っています。
要部検査では、車両の動力装置・走行装置・ブレーキ装置、その他の重要な装置の主要部分について、取り外しおよび解体のうえ検査を実施します。
検査を行っている鳥取県米子市の後藤総合車両所では、車両所内にプロジェクトチームを設置し約3年間にわたり準備をしてきました。
今回、「瑞風」車両の検査の様子がお披露目され、“車両品質の維持・向上による最上級のおもてなし”を見てきました。
検査:格別の配慮と技術継承にも取り組む
同社の在来線車両では初めてとなる装備(エンジン+発電機、フルアクティブダンパ等)の検査、車両重量(1両約60トン)への対応や高品質な外板塗装の維持など格別の配慮が必要とされるため、今回の検査に合わせ本社・支社・現場が一体となって必要な設備(検査機器、リフティングジャッキ、自動塗装装置など)を新たに導入したとのこと。
また、次回検査(4年後・全般検査)に向けて、今回の要部検査ではベテラン社員から後輩社員への技術継承も併せて取り組んでいます。
「瑞風」の台車がズラリ。
まさに要部検査を行っている様子です。
仮台車から、瑞風の台車に載せ替える作業(車体載せ)の様子です。
豪華寝台列車「トワイライトエクスプレス瑞風」車体載せの瞬間です!
— 鉄道新聞®︎ (@tetsudoshimbun) August 18, 2020
中継記事→https://t.co/Q7ZL0quPrl pic.twitter.com/JsGWEh2Kf8
塗装作業:格別の時間と手間を掛ける
瑞風の「洗練された車両」「世界観」を維持するために、外板塗装には格別の時間(工程)と手間をかけています。
自動塗装装置(ロボット塗装)を導入して何層にもわたるクリアー塗装を実施後、磨き出しを行います。
外板塗装にあたっては、高度な塗装を専門とする外部の業者による施工を実施。計画段階から参画し準備をしてきたとのことです。
見えますでしょうか?車体のわずかな表面の傷(写真中央)を補修しています。
トワイライトエクスプレス瑞風の車体磨き。相当に気をつかっているとの事です。 pic.twitter.com/5rY1B4AhSy
— 鉄道新聞®︎ (@tetsudoshimbun) August 18, 2020
豪華寝台列車「トワイライトエクスプレス瑞風」のクリア塗装はロボットが担当! pic.twitter.com/fxLq2WsION
— 鉄道新聞®︎ (@tetsudoshimbun) August 18, 2020
このロボット塗装の建屋はトワイライトエクスプレス瑞風の検査に向けて、少し前から導入。瑞風以外の車両にも使われているとのことです。 pic.twitter.com/wllHZdnS2k
— 鉄道新聞®︎ (@tetsudoshimbun) August 18, 2020
「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の要部検査は2020年9月上旬までを予定。
検査後の運行再開時期はまだ未定とのことですが、担当者によれば『いまこのような状況をふまえ、よりご満足いただけるサービスを提供するべく検討を進めています。』とのこと。
『安心してご利用頂けるよう、いままさに準備を進めてており、準備が整い次第改めてご案内をします』とのことでした。