いよいよ夏本番。暑い季節は涼しい旅がしたいですよね。
埼玉県・秩父で、力強い走りのSLに揺られ車窓を楽しみ、川下り体験や天然氷のかき氷も賞味…自然豊かな秩父を乗り物中心に味わう旅はいかが!?
都心から西武特急で秩父へ一直線
西武線の池袋駅。ここから西武特急レッドアロー号で秩父を目指します。
池袋駅から約1時間20分で西武秩父駅に到着します。同駅には2017年春に複合型温泉施設もオープン予定です。
SLとご対面!秩父鉄道「パレオエクスプレス」
今回のお目当てのSL、「パレオエクスプレス」です。通常運行時は一旦改札を出て徒歩5~10分程の秩父鉄道・御花畑駅から乗る事になります。
“特別運行日”(執筆地点で2016年7月20日・8月27日にも予定)は、西武秩父駅ホームからSLが出発することも。最後部には電気機関車が付きます。
客車はえんじ色で、豊かな自然の中で古くからの歴史・文化が息づく秩父路の景観にマッチします。
車内はワインレッド色のボックスシートに開閉できる二段の窓で、昭和レトロなSL列車の旅が味わえます。
「ポーッ」という大きな汽笛が聞こえ、下りSL列車が出発。三峰口(みつみねぐち)駅まで約30分の旅です。
車内販売ではSLグッズやお弁当・お菓子・ビールなども買うことができます。お土産にもおすすめ。
車内には乗車記念スタンプ台も設置されていました。旅の記念にポン!
秩父鉄道・三峰口駅で“テツ分”補給
折り返し地点の三峰口駅に到着。ここでは転車台見学や給水作業などが見学できると聞き、駅の外へ出てみました。
SLの命である石炭と水。この駅で補給している様子を観察します。暑い中での石炭ならしは大変そうでした。ちなみにこのSL列車1日の運行で約9トンの水を使うそうです。
駅から少し歩いて転車台にやってきました。ここでSLは折り返しのために向きを変えます。大きな車体が回る様子は迫力満点!
転車台の近くにはかつて使用されていた貨車なども展示されていて、中に乗る事もできます。
秩父鉄道のラッピング電車も構内に止まっていました。秩父の三峯神社が描かれています。ちなみにこちら、元・東急線の車両です。
三峰口駅に戻ってきました。駅もとてもレトロです。
反対側のホームに秩父鉄道の急行電車が入ってきたのでパチリ。
折り返し上りの「SLパレオエクスプレス」に乗り込みます。
長瀞で涼もう
三峰口駅から揺られること1時間10分、長瀞(ながとろ)駅で下車しSLとはお別れ。この駅も、とても味のある駅舎です。
駅出て正面に秩父鉄道が運営する「長瀞ラインくだり」の案内・発券所があります。…と、その前に近くに有名なかき氷屋さんがあるとの事で先にそちらにお邪魔します。
行列覚悟!?天然氷のかき氷
暑い日などはとても並ぶ「阿左美冷蔵」。この日は長瀞駅近くにある支店「寶登山道店」に運良くすぐに入店できました。
天然氷のかき氷が食べられることで有名です。運ばれてきたかき氷を見るだけで涼しくなってきます。
お店おすすめの「蔵元秘伝みつのかき氷」を注文。味がおいしいこともさることながら、氷そのものがおいしいことや、天然氷ゆえ頭がキーンとならないことに驚愕!
長瀞ラインくだり
クールダウンした後は先程の発券所に戻り、長瀞ラインくだりのチケットを購入。乗り場の案内図も渡されました。
発券所から乗り場まで徒歩5分くらい(コースにより異なる)。到着すると、既に多くの人が乗船中。胸が高鳴ります。
滑り込みセーフ。私が乗るとすぐに出発しました。
一番後ろかと思いきや、まさかの一番前に!一生懸命力強く漕ぎ進める船頭さんの後姿がカッコイイですね。
急流ポイントでは水しぶきよけにビニールがあるので、洋服も濡れる心配ご無用。
船頭さんの話では、イタズラで橋の上から物を落としてくる人がいるとかいないとか…(笑)
あっ、大きな岩が!危ない!船頭さんの華麗な棹さばきで無事回避。
流れが速い場所、秩父の美しい景色が眺められる場所など楽しめるポイントが盛り沢山です。
あっという間に川下りも終了。乗ってきた船はなんとクレーンで吊り上げられトラックで上流まで運ばれていきました。
積まれた船に「秩父鉄道」の文字。なんだか不思議でした。
「SLパレオエクスプレス」はどうやったら乗れるの?
主に土休日や一部の平日に熊谷~三峰口間を1日1往復運行しています。運行スケジュールや料金など詳細は秩父鉄道公式ページに掲載されています。
・SLパレオエクスプレス - 秩父鉄道公式ページ
西武秩父駅からSL乗車できる“特別運行”も
また 2016年7月20日(水)・8月27日(土)の2日間は、西武秩父駅から「SLパレオエクスプレス」が“特別運行”。乗車方法(旅行商品)など詳細は西武鉄道ニュースリリースに掲載されています。
・西武秩父駅から発車する「臨時SLパレオエクスプレス」フリープランを催行 - 西武鉄道ニュースリリース
撮影:福岡誠 / 小春
・@tetsudoshimbun - 公式Twitter
・鉄道新聞Facebook - 公式Facebook
「鉄道新聞」は登録商標です。