こんにちは。編集長の福岡 誠です。2021年12月23日、西九州新幹線N700S「かもめ」の完成前報道公開に行ってきました。
西九州新幹線N700S「かもめ」
既に車両の概要や、お披露目の様子は当日に速報レポート記事をお届けしていますが、改めて現場はどんな感じだったか、未公開カットを中心にユルくお届けします。
今回西九州新幹線N700S「かもめ」がお披露目されたのは、JR九州の車両基地などではなく、山口県下松（くだまつ）市にある日立製作所 笠戸工場。つまり出荷前の車両（の一部）をお披露目する形でした。
JR九州代表取締役社長執行役員 青柳俊彦氏
JR九州代表取締役社長執行役員の青柳俊彦氏の挨拶です。『車両について、私が皆様にご説明するよりも、まずは見て頂きたい』ということで、いよいよ車両が入線です。
音楽とともにゆっくり姿を現すN700S「かもめ」
おおおお、赤いN700Sが入線してきました！
『すでにN700Sは東海道新幹線を走っていますが、一味違った、九州らしい、オンリーワンの車両が完成しました』（青柳氏）というその車体、第一印象は『シャープ！』。これN700S！？と思うほど、東海道新幹線のN700Sから印象が変わった先頭部でした。
セレモニーには、デザインを担当したドーンデザイン研究所 代表取締役 水戸岡鋭治氏らも参加。テープカットや記念撮影が行われました。
運転台ガラス部分に「Y1」の文字が見えます。どうやらN700S『Y編成』となるようです。
紅白のデザインが眩しいです。水戸岡鋭治氏によれば『真っ黒』『真っ赤』の案もあったとか。白色部分は、東海道新幹線N700Sのボディ色より明るい白。連結器カバー部分にも「かもめ」エンブレムや文字が装飾され、九州新幹線800系つばめのDNAを引き継いでる感じがします。
「かもめ」の文字は、青柳社長自らの文字だそう。
いよいよ車内へ。西九州新幹線N700S「かもめ」は6両編成で、グリーン車は無く、全車普通席（指定席は2-2列・自由席は2-3列）です。今回3号車（指定席）を内覧させて頂きました。
客室内に入ると…第一印象は、温かみのある落ち着いた車内。同じ普通車でも青色系のシートが並ぶ東海道新幹線N700Sとは全く印象が異なるものでした。
シートは、800系の椅子をリデザイン。航空機ぽい壁の形状や、緩やかなカーブを描く天井の形を見ると、あ、やっぱりN700Sなんだな、と実感が沸きます。
今回お披露目された3号車のデザインテーマは『唐草』。3両ある指定席はそれぞれ座席のデザインが異なる（1号車：黒系の『菊大柄』、2号車：緑系の『獅子柄』）ので、他の号車はまた違った印象の車内になることでしょう。さらに、自由席は3-2列なので、また違った雰囲気になりそうです（イメージパース通りであればイエローゴールドのような色になる）。
客室内の片方のデッキ寄りには大型荷物スペースが設けられていました。
この3号車には、車いすスペースが4席あります。ちなみに東海道・山陽新幹線では2021年4月から11号車に車いすスペースを6席設置したN700S車両の投入が進んでいます。
西九州新幹線N700S「かもめ」の多目的室の様子です。客室内座席と同じ柄になっています。
3号車には通常の個室トイレ1つと、この多機能トイレが備わっていました。東海道新幹線N700Sの11号車トイレ同様、オムツ替え台やベビーチェアなども完備しています。
再び、外へ。ドーンと1号車の側面全体の様子をどうぞ。
1号車の金色のかもめロゴマークは、日が当たるとキラッと輝くのが印象的でした。
2号車にはパンタグラフがありますが、そのカバーにも「かもめ」のロゴマークが入っているのが新鮮でした。
また、車体妻面（写真左側）には東海道新幹線の車両同様「N700S」銘板を発見！
この西九州新幹線N700Sかもめ、落成後、山口県から九州までどうやって輸送するかというと…海上輸送となります。
その様子をJR九州の高速船「クイーンビートル」で船上から見学できる特別コースを2022年1月7日に運航予定。執筆日現在、スタンダードコース・ビジネスクラスにまだ僅かな空きがありますよ…！
旅行商品ページ
西九州新幹線は2022年秋頃、武雄温泉～長崎間で開業します。
繰り返しになりますが、車両の概要などは【お披露目レポ】西九州新幹線の赤いN700S「かもめ」 記事もぜひ併せてご覧ください！
以上、取材報告をお届けしました。
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